こんにちは。元ラップスクール講師・ラッパーの剣心(ケンシン)、SY(エスワイ)です。
ラップを始めると、リズム感を良くしたい!と思いますよね。
私がラップを始めた時もそうでした。ラップが音とズレてしまったり、「リズムが合ってないね」とラップ友達に言われ、本当に悔しい思いをしました。
しかし、今回紹介する練習法を試したところ、ライブ後「リズム感が良かったです」とお客さんに言ってもらえたり、歌える曲の幅が広がりました。
そこで今回は、ラップ初心者の方々へリズム感アップのための練習法をご紹介します。
メトロノームを使ったラップ練習
まず、用意してもらいたい物が、メトロノームです。
これは、楽器や歌を練習する際にテンポを合わせる為の機械です。最近はスマートフォンのアプリにもあります。
このメトロノームを鳴らしながら、ラップの練習をしましょう。
まず、自分が練習したい曲のBPM(beats per minuteの略で、楽曲の速さを表す単位。1 分間あたりの4 分音符の数で表す。)をメトロノームで測ってください。
曲に合わせてメトロノームを鳴らし、振り子のリズムと曲の速さが合わさった時の数値がその曲のBPMとなります。
「練習曲のカラオケを流せばドラムも入ってるし、メトロノームを鳴らす必要あるの?」
と疑問を持つ方もいると思います。
しかし、楽曲の場合は音がたくさん入っていて複雑化しているものも多いため、よりシンプルな4拍子を示してくれるメトロノームの方が、自分のラップのリズムが合っているかわかりやすいのです。その分ごまかしも効きません。
ここでポイントが1つ。必ず練習している声を録音して聴くことです。
ずれていないつもりが意外と遅れたり早くなっていたりするものなので、客観的に聴くことを忘れずに。
個人的には、メトロノームに対して遅れたり早くなったりするのも良い個性だと思っています。
しかし、まずは正しいタイミングで歌えた方が、後々意識的にリズムをずらすのも上手くなります。
アカペララップによるリズム感強化
次はアカペラによるリズム感強化です。
上手なアカペララップは、まるでその人にだけビートが聴こえているかのように聴こえます。
そんな感覚を養うためにオススメの練習法が
「ボリュームダウン・アカペラ練習」です。
どんなものか説明します。ウォークマンで音楽を聴くとき、イヤホンが耳から外れてしまうことがありますよね?
イヤホンをはめ直し曲に戻りたいそんな時、自分の頭の中には曲の続きが流れていませんか?
そして耳に戻した時、思っていたより曲が進んでいたり、遅れていたりしますよね?この感覚を応用します。
曲の音量を一旦全て切ってしまい、また音量を上げるまでのその間をアカペラで歌ってリズムをキープする、という練習法です。
最初は5秒、7秒、10秒…とだんだん感覚を広げていきましょう。曲のテンポを胸の中で鳴らしながら、自分の中にビートを染み込ませましょう。
だんだんと音量を上げた時のズレが少なくなっていくはずです。それだけビートを自分の中で正確に流せているようになっているのです。
様々なジャンルの音楽でラップをする練習
様々なリズムのビートを乗りこなすために、まずは今まで全く聴いたことのないジャンルの音楽を聴いてみるだけでも、リズムに対する対応力を広げることになります。
また、オススメの練習法として、既に歌の入っている曲に合いの手を入れてみる、というものもあります。
曲はなんでも構いません。自分が慣れ親しんだJ-POP、歌謡曲、聴いたことのない異国の流行曲…
曲を流し、リズムを取りながら、「イェー」「yo」でもなんでもいいので合いの手を入れてみましょう。
曲が始まる前のイントロや間奏で、自分のラップをはめて歌ってみたり、即興でラップしてみても良い練習になります。
このような練習を続けると、いきなり聴いたことのないビートがかかった時もすぐに乗りこなせるようになります。
もう一つ、YouTubeなどで音楽ジャンル、○○instrumentals(例:ボサノバinstrumentals)等と検索してみてください。たくさんのカラオケ音源が出てくると思います。
その音源を使ってラップを乗せる練習をしてみましょう。それにより様々なリズムに対する適応力が付きます。
初めて触れる音楽は新鮮で、新しい出会いもあると思いますので、是非お試しください。
まとめ
いかがでしたでしょうか。この記事でお話しした通り、ただやみくもにラップするのでなく、常にビートのリズムに合っているか練習してみてください。段々とリズムが自分の内側に染み付いていく感覚がつかめると思います。
そうすれば、例えばあなたのライブを聴いた人が「リズム感がいいですね」と話しかけてくれるでしょう。是非お試しください。
最後まで読んでいただきありがとうございました。