こんにちは。元ラップスクール講師・ラッパーの剣心(ケンシン)、SY(エスワイ)です。
僕がラップを始めたばかりの時、悩みがありました。
それは、声量が小さい、ということ。
バトルをすれば「声が小さい」と言われて負ける。ライブをすればお客さんにリリックが伝わらない。この繰り返しでした。
しかし、ある日ラップ仲間が教えてくれた練習法で、段々と声量を上げることに成功したのです。
「ライブで他の人に比べて声量があり、目立ちました」など周りの声も様変わりしました。
そこで今回は、ラップ初心者の皆さんの為に、ラップの声量を上げる為の秘密の練習法をご紹介しようと思います。
もくじ
ラップのうまさは声量?!
まず、歌やラップの「上手さ」の一番わかりやすい基準が「声が大きいこと」ということを知っておいてください。
その理由は、自信満々に見えるからです。
言っていることがよくわからなくても、言葉に説得力が出るのです。
ラップ講師をしていた時、まず声を大きく、ということは生徒さんに伝えていました。
ネガティブに捉えないでください。声が大きくなるだけでラップが上手くなるチャンスなのです。
口を大きく開ける。
声を大きくする第1段階、それは「口を大きく開けること」です。
ただ大声を出すのではなく、よく響く声を作り出すことが重要です。
ラップスクール講師をしていた時、声の大きい生徒さんの共通点として、口を大きく開けているというのがありました。それによって、一番奥の喉も開くのです。
喉が開くと通る空気の量も増え、響きも大きくなります。
あくびの時の喉の開きが理想です。わざとあくびをしてみて、そのまま話す練習をして感覚を掴んでください。
リップトゥリルで無理のないラップ発声を
皆さんにオススメしたいのが「リップトゥリル」という練習法です。
この練習法は、唇をブルブルブルと震わせるものです。
唇をアヒルのように前に突き出して、空気を吐き出します。空気をある程度強く出すと、唇がブルブル震える瞬間がありますよね。
その状態を保ち、息を吐き切る練習をしてみてください。
表情筋や横隔膜や声帯、全ての筋肉がリラックスしている状態で、なおかつ空気量も一定でないと、この唇の動きはできません。
一定に正しく息を吐くというのはラップにとって重要です。
途中で息切れをするとラップも途切れてしまうからです。話す時は自分のリズムで話せますが、
歌う時はテンポが決まっているため、息継ぎと息継ぎの間を息切れしないよう均等に息を吐く必要があります。
息を一定にコントロールしながら吐くためにこの練習が効果的なのです。
腹式呼吸でラップの声量アップ!
呼吸は、ラップの声量に深く関わっています。
声を出す時、手を口の前に当ててみると息が出ますよね。つまり声を出す=息を吐くということです。
声が小さいのは単純に吸う空気の量が足りていないから、吐く量もたりないということなのです。
その為に最も良い呼吸法が「腹式呼吸」です。
腹式呼吸はお腹をポンプのように使い、たくさん息を吐くことができるんです。
反対に私たちがいつもしている呼吸は「胸式呼吸」。この呼吸法は、たくさん息を吸えないので、歌う時に適しません。息を吸う時に肩や胸が上がってしまう特徴があります。
今回、腹式呼吸を身につける為のエクササイズをお教えします。
用意するものは、風船だけです!
仰向けに寝そべり、膝を立てて風船を膨らませる、これだけです。
この呼吸法、仰向けに寝て肩を固定してしまうことで、肩が上がらなくしてしまうのです。その代わりお腹が膨らむ動きを確認できる。
つまり自然と腹式呼吸になります。
マイクを使わずラップする練習
最後におススメする練習法が、「マイクを使わず練習する」です。
是非、サイファー(ラッパー同士の集まり、主に輪になり野外で順番にラップし合う。)に行った時に実践してください。
さらに、その時のラップを携帯のレコーダーで録音すると良いでしょう。
マイクを使わないことの利点は1つ。マイクに頼らず声を出すので、自然と大きい声を出そうとするようになります。
そして、録音する利点は2つ
①他の人の声量と比較できる。
②音楽の音量に負けていないか確認できる。
です。
まず①です。後で録音したものを聴いて、他の人の声と聴き比べてください。
他の人と比べ、あまりにも小さく聞き取りにくいなら、ちょうどいい声量を目指すべきです。
次に②です。
音に埋もれて言葉が伝わっていないと、もったいないです。後で聴いて、音量調整の目安にしましょう。
マイクがあるとたしかに便利です。
ですが、マイクの無い状況はいつ起きるか分かりません。
そんな時、「この人マイクないと声量ないなー」と思われてしまうのです。
声量UPトレーニングを積み、皆さんにはマイクの音量を落とせるくらいになって欲しいと願います。
まとめ
いかがでしたでしょうか?声の大きさは1番分かりやすいラップのうまさの伝え方、ということを覚えておいてください。
声が小さい方はラップを丁寧にする方が多いので、今回紹介したトレーニングをするだけで、周りの目がガラっと変わるはずです。
あなたも後輩に、声量の上げ方を教える日が来るのも遠くありません。
是非お試しください!最後まで読んでいただきありがとうございました。